妄想

彼は考えた、「我思う。故に我有り」と。
こういう文章を読むとき。文中の彼は存在しない。その代わり、文章を読んでいる人間、つまり私だとか貴方だとかが存在しているわけです。あるいは、「彼」という存在は、誰かが文章を読むことによって、読者の頭の中に生み出される、とも言えます。
で、こっからさらに押し進めて、私だとか貴方も誰かが読んでいる文章に過ぎないのでは。誰か、もしくは何かが知覚しているから、私は私として存在している。
オチは特にない。